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2017-05

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ドラゴンランス伝説 (全6巻)

《竜槍戦争》から数年。パランサスの上位魔法の塔の主となったレイストリンには、未だ尽きぬ野望と魔法への探究心があった。
 レイストリンはより高位の魔法を修める為に、世紀の大魔法使いと謳われた男の許へ、過去へと時間を遡ってゆく。強大な力を手にした後に望むのは、《暗黒の女王タキシス》に挑み打ち倒し自らが世界に君臨すること。自らが新たな神となることだった――。


 今作はレイストリンがひたすら物語りの中心にいる、彼のファンには堪らない作品。…かと思いきや、読んでみるとレイストリンがこの上なく好きになるか、とんでもなく嫌いになるかの分れ道のようなお話しですね。私は――やっぱりレイストリン好きだなぁと思いましたが。
 むしろ、双子の兄のキャラモンの落魄れっぷりに度肝を抜かれました。《竜槍の英雄》のひとりとして名を知られる彼が、平和を取り戻した故郷で自分の存在意義を見失い酒に溺れてしまっている…。まだひたすら戦い続けなければならないタニスのような状況であれば、彼もシャンとし続けていられたんでしょうが。この物語、己を知り己の分を弁えられるかどうかが一つのテーマなのかな。

 魔術師達は善の白ローブ・中立の赤ローブ・悪の黒ローブに分かれている。赤ローブから黒ローブに転向したレイストリンは評価も素行もあんな人なので、うっかり「悪のレイストリン」説に頷いてしまいそうだけど、実は彼は「悪」ではないと思うのです。結果的にみた感じがそう分類しやすいというだけで。彼が求めるのはあくまで純粋に力であり魔法であるだけで、魔法に全てを捧げるあまり周囲を顧みない態度が「悪」に見えても、その本質は呼吸をするように当たり前に自然と弱者に救いの手を差し伸べる姿に顕れていると思います。……とは云え、やっぱり、やってる事見ると絶対に「善」でもないなぁ(^^;)
 よく「力そのものには善も悪も無い。善も悪もそれを振るう人間に付随する。」とかいいますが、レイストリンの場合「レイストリンは善でも悪でもない。ただ彼をみる者が悪だと判断する。」という気がします。ついには…キャラモンまでが。
 何故か図書館に5巻だけ置いてなかったので読み飛ばしてしまいましたが(汗)、あの辺でレイストリンの活躍(暗躍?)を見逃してたら勿体無いなぁ…。

 以下、ネタばれ含む。  
 今作で一番印象に残ったシーンは、やっぱりレイストリン絡みでした。
 最終巻。時空間移動で未来に跳ばされ世界の行く末を目の当たりにしてきた兄から、レイストリンが《暗黒の女王》を倒して世界に君臨するようになった未来の有様を知らされた彼が、自身を犠牲に《奈落》と《クリン》を繋ぐ扉を閉ざす場面。自分の犯す過ちをただすために、それによって自分に降り掛かる過酷な運命を知りながらも、毅然と自分の業を受け入れた姿が印象的でした。

 タニスが見たとして彼の心に秘められる形で読者に告げられたレイストリンの姿。過去に遡った事によって作中のレイストリンは《大審問》以降のあの特徴的な姿ではなく普通の青年の姿に戻っていたけど、タニスが見た最後の瞬間の彼は、やっぱり金色がかった肌に白髪で金の砂時計のような瞳孔を持つ眼をした彼で、あれは本当にレイストリンの本質に従った行動だったなぁと思うと、切ないながらも誇らしい気分です。

 辛辣で皮肉屋のレイストリンは弱い者・憐れな者・力無き者には優しい人だったけれど、神に比肩する高みまで昇ってしまった後は、もう彼と同等あるいは彼より上の力を持つ者はおらず、よって全人類が彼の憐れみと庇護の対象になってしまって、それゆえに全てを護る為の自己犠牲に繋がったんだろうか。

 レイストのことばっかり書いてますが、今作のタッスルも大好きですよ。良いねぇケンダーって。
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